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vol.27 『老眼鏡』の呼び名が『シニアグラス』に変わっても・・・。


 私事で恐縮ですが、近視で高校生の時からメガネを掛けていたので、
この年になって遠近両用メガネを掛けている事に抵抗もありませんし、
幸い(?)人から見て「遠近両用メガネ掛けたの?」などと聞かれる事もありません。
いまだに誤解されている方がおられるようですが、今の遠近両用メガネには
殆どと言って良いほど「遠」と「近」の境目がわからないものを使用しています。
つまり、外観から「あっ!遠近両用メガネだ!」と分かる方は、この業界の方だけです。
ですから、私の知人、友人は私が遠近両用メガネの装用者だとは知らないでしょう。

お客様が初めて遠近両用メガネにチャレンジされる場合、
遠近の境が無い事にホッとされます。45歳前後になると誰もが訪れる現象なのですが、
できれば認めたくない事の一つなので外見は非常に気になります。
20代、30代には考えなかった『老眼鏡』という言葉も“嫌悪感”として捉えています。
最近、この業界では『老眼鏡』と露骨な言葉ではなく、『リーディンググラス』とか
『キャリアグラス』などと表現しています。しかしどれもメーカー単独で付けたもので
世間では広まっておらず、一般的には『シニアグラス』との呼び名が浸透し始めて
いるようです。

私はお客様と応対させて頂く時に、『老眼鏡』とか『シニアグラス』という言葉を
なるべく避けるのですが、その言葉を避けるほど意味が伝わらなくなってしまいます。
そこで他に良い言葉はないか、「フランス語やドイツ語で老眼鏡は何と言うのだろうか」、
調べてみました。
ちなみに英語は「Convex glasses=コンベックス・グラス」
フランス語は「Lunettes convexes=ルネッタ・コンベックス」
ドイツ語にも「コンベックス」という言葉が使われていました。
インターネットで検索してみますと、「Convex glasses」という言葉で
ブログを書いておられる方がお見えになりました。少し言い難い言葉ですが、
悪くない言葉だと思いました。

「結局、老眼鏡には変わりないだろう?」と言ってしまえばそれまでですが、
「Madam=マダム」にとっては重要な事なのです。